スティールパンの可能性に挑戦した作品
CD化してくれてありがとう!本作はスティールパンの可能性に挑戦した作品です。かつてトリニダードのパン奏者には意外と制約が多く、自由な表現を望むミュージシャンは国外へ出て行ったとききます。ルディー・スミスもその一人で、60年代から欧州に乗り込んで活動、単身、当時まだ確立されていなかった(モンティー・アレキサンダー位のものか?)パンとジャズの融合を試行錯誤したアウトローです。彼は従来の演奏指向から外れたサウンドを探り、その初期の成果発表として本作があるように思います。パンの音階のさばき方や他楽器とのユニゾンなど音楽的に思わずうなる深いものが随所にあります。日本ではまだまだスティールパンはトロピカルな南の島の楽器という観光ハワイアンのような視点?での理解が一般的です(残念ながら)が、このような作品がちゃんと評価される日が来ることを望みます。あ、少なくとも私が既にしていますが。もう一枚、彼がジャズファンクしたモダン・サウンド・クインテットもお薦め!(紙ジャケットは普通のLPっぽいのよりスマートで私は好きです)
(2008-09-29)
スティールパンを使ったジャズです
スティール・パンを使った音楽に興味があって偶然手にしました。ルディ・スミスはトリニダード生まれのスティール・パン・プレイヤーで、1960年代よりコルトレーンなどに影響されジャズを始め、たものの、1970年代にはレゲエやディスコ・ミュージックをやっていたという変わった経歴の持ち主だそうです。その後1980年代に自分の名前を冠したカルテットを結成し、ストックホルムにて1984年3月に録音して初のリーダー名義で発表した作品がこのアルバム"Still Around"とのこと。スティール・パンの音色から想像されるようなカラッとした明るい音楽を期待して購入したのですが、この作品は単なる「スティール・パンを使ったジャズ」で、拍子抜けしました。で、気を取り直して「ジャズ」のつもりで再聴してみました。ルディ・スミスの演奏はMJQでのミルト・ジャクソンのような上品なイメージのもので、爽快感は乏しいです。北欧に移住して春先に録音した音楽ですからこんなイメージの演奏になるのも当然なのでしょうか。いずれにせよ、名盤とは言い難いような・・・。ちなみに紙ジャケの作りも安っぽい感じでイマイチ。
(2008-09-21)