[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5
/ 総数: 5件
こんな初期作品が再発されるなんて。岩井俊二の原点。
本作は8作品が収録されている。1991年〜1994年のTVドラマなので、ヘアスタイルや着ているものはバブル崩壊頃の雰囲気抜群だし、つい最近発売されたのに画質面でのレストアがされておらず、いい状態だとはいえない。パッケージが豪勢なのはよいが、肝心の絵についても究極を目指してほしかった。決して安い買い物じゃないしね。ともあれ、これらの作品では岩井俊二の原点を知ることができる。1991年は本当に映像作家・岩井俊二デビューの年であり「見知らぬわが子」は面白かったが、まだまだ未成熟。続く1992・93年ころの作品も「夏至物語」のような今の岩井ワールドに通じるような作品もあるが、全体的には「普通」である。要はこの時点ではまだ岩井俊二「らしさ」の片鱗しか観ることができない。しかし、最後の「ルナティック・ラブ」は違う。他のがTVらしいチープ感満載であったのに対して、これだけが「カツドウ」なのだ。主役が豊川だからではない。作り方が「映画」になっているのである。初めて岩井作品に触れる人も「アレッ」と思うはずだ。それはその通りで、実は前年に名作「打ち上げ花火、下から見るか、横から見るか」を作り上げているからであり、本当ならばこれも本作に入れなければならない。だから「ルナティック」はレベルが違うのだ。おまけにこれは篠田昇×REMEDIOSという大黄金トリオでの第1作であり、まさしく映像力が他作品と段違い。でもこの1作品のみで本作を勧めるには高いし、また「ルナティック」は他のDVDにも収録されているので、そちらでも良いかもしれない。岩井ファンにとっては必須のコレクターズアイテムだが、少しマニア向けかもしれない。
(2008-06-14)
ちょっと高いか・・・
絶品【夏至物語】がもう一度観れるというだけで私は購入しましたが・・・やはり高いように思われます。その他の作品一つ一つは素晴らしいので損はないとは思うが、岩井作品にハマってる人以外は価格的に購入を躊躇うかも・・・
意地悪な言い方をすれば
所詮はテレビドラマ・・・しかも世にも奇妙な物語の中の一話やローカル深夜の30分ドラマ・・・決して派手ではありません。
岩井俊二が好きな人でも
今までで【リリィシュシュ〜】【スワロウテイル】が一番好き・・・てな人には1万以上も出してまではあまりお勧めしません
でも岩井作品の短編【ゴーストスープ】や【打ち上げ花火〜】のDVDにこの価値(以上)がある!・・・と言う人は絶対 買い! です。
私はモチロン後者ですが・・・
たぶん☆の評価が二分するようなBOXでしょうね!
(2006-02-20)
initialイニシャルー岩井俊二初期作品集ーのついて
僕がまだ高校生の時、深夜に偶然みた映像が今回initialというパッケージで発売されてとても懐かしくそして岩井俊二監督の原点として感じることができました。
また、その作品ひとつひとつに対して監督の想いを語ったインタビューが放送された当時には解らなかったことなどが、いまこのDVDで探求することができる。
ここまれに見るすばらしく貴重な作品集だと思われる。
(2006-02-19)
すべてはココから始まった
映像「美」の天才として現代日本映画を語る上で欠く事の出来ない“岩井俊二”監督。監督のまだ世に名前の知られていない時代(いわば下積み時代ですよね)の作品集。 作品集の中心となっているのがTVの深夜枠で放送されたもの。全て短編の作品ですが、どの作品を見ても内容が濃く、今後の岩井作品に繋がる要素を秘めています。特に「オムレツ」は「過去と現在」を絶妙に行き来する岩井ワールドが炸裂してます。実は、放映された「La cuisine」は料理をメインにドラマを作る番組。主役のオムレツそっちのけで展開される個性豊かな俳優陣と、巧妙な監督の脚本が、料理の番組って事を忘れさせます。また、山崎裕太さんが共に出演しているからか、大人びた子供達を題材にしている為か、今や伝説となりつつある同監督作品の「打ち上げ花火〜」を彷彿としてしまうのは私だけではないと思います。その他、「夏至物語」の『薄暗い部屋に女の子独り』って設定も「ARITA」の広末さんを連想させるし…。岩井監督の原点を見る事が出来る作品集です。最後に…トヨエツが演じる「ルナティック・ラブ」も痺れるエンディングですが、個人的に「夏至物語」のラストシーンも(ある意味)痺れます。何故…この配役なのだろうか…
(2006-02-11)
リリシズム
岩井俊二といえば、「リリイ・シュシュのすべて」「スワロウテイル」「PiCNiC」といった美しく残酷な作品、「花とアリス」「Love Letter」「四月物語」といった美しく心がほっこりする作品、どちらも好きです。
TVドラマ時代の「打ち上げ花火・・・」「FRIED DRAGON FISH」「GHOST SOUP」はあんまりお金や時間をかけてないかもしれないけど、すでにそのセンスが充分盛り込まれ、想像を超える展開をみせます。短編であるけど、いい短編小説を読み終えたときのようななんともいえない気分にしてくれます。ああこんなTVドラマ観たいなぁ。
今回のDVDでいままでほとんど観ることができなかった作品が観れるのは、とても幸せなことです。岩井俊二は映像のイメージが強いけど、脚本がとにかく凄いのです。
(2006-01-09)