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老人と宇宙 (ハヤカワ文庫 SF ス 17-1)
ジョン・スコルジー, 内田 昌之
→ マーケットプレイス: 180 円 より 定価: 882 円 アマゾン売上ランキング: 137556位 文庫 / 通常24時間以内に発送
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セカンドライフは、宇宙兵士
いる。しかし、平和な地球の守るために、宇宙コロニーの人類たちが、敵対
する異星人たちと戦っている。
その宇宙の戦士たちは、地球からの志願兵。条件は75才以上。志願して兵士
になった時点で、地球に暮らす資格を失い、地球の法律では死亡者扱いとな
る。二度と地球には戻れない。
老後の人生の選択肢に、老人ホームで過ごす、子や孫に囲まれて平和に暮ら
す以外に、兵士となって宇宙で戦うという選択肢がある世界は魅力的?
しかし、コロニーと地球との交流は無く、兵士となった老人たちがその後ど
うなるのかを知る地球人はいない。どうなるのか全く未知の軍隊に75才を過
ぎて入隊する決断は簡単ではない。
兵士となった老人たちの戦いは、ハインラインの「宇宙の戦士」もどきです。
ヨボヨボの兵士が戦うとか、頭脳の戦いとかではありません。肉体と肉体の
戦いです。この老人たちの変身(?)が面白い。変身後の戦いも面白い。
痛快娯楽SFです。中身がスカスカのSFではないけれど、あまり頭を使わ
ず楽しく読めるSFです。 (2008-05-08)
映画化を望む
あとがきの中で「私が書きたかったのは読者を楽しませる物語であり、出版できる物語であり、舞台となる宇宙で矛盾なく展開する物語だった」という作者の言葉が紹介されている。その言葉の通り矛盾を感じず思い切り楽しみながら読むことができた。 (2007-08-30)
「知性化」シリーズをも彷彿とさせる佳作!
地球人のジョン・ペリーも75歳の誕生日にこの防衛軍に入隊、コロニーの超絶テクノロジーで若返っただけでなく驚異的な身体能力を手に入れるのと引き換えに、四分の三が命を落とすと云われる異星人との非情な戦いに身を投じてゆくのだが・・・。
WEB小説として発表され、「21世紀版『宇宙の戦士』」と目された話題作。異星人の描き方からは「終わりなき戦い」や「エンダーのゲーム」とも比較されるようですが、私はむしろ「知性化」シリーズを彷彿とさせられました。
また「ハインラインのスタイルを取りながらも「若返った老人」を主役とする事で全く異なったテーマを内包する」、とする解説も決して間違っていないのですが、実は後半に現れる「ゴースト部隊」こそが元々のアイデアなのでは?と思えました(反面、こんなに「便利な」スーパー戦士が入手可能なのに、何故(おそらくコロニーに比べて「少数派」でもある)地球の老人を兵士にする必要があるのか?ぼやけてしまった気もしますが)。
「若返った老人」の視点で語る事で、物語の世界観を読者に共感・体感させ、「オリジナルの記憶を持たないクローン人間」の苦悩を際立てている、うわべ以上に案外深い作品なのかもしれません。
一方、「コロニーの超絶テクノロジー」の科学的考証が甘く「御都合主義」との指摘もあるようですが、「星を継ぐもの」などのJ・P・ホーガン作品が理解の限界な私のような「軟弱SFファン」としては、これぐらいがちょうど良いです。サクサク読んで楽しめました。
同じ宇宙を舞台とした続編がいくつか発表されているようで、さらにこの魅力的な世界観が補完されてゆくのでしょう(確かに本書だけではプロットが十分に活かされていないか?)。翻訳が待たれます。 (2007-08-08)
久し振りのスペオペ
さて、カバーアートでも想像がつくように、「宇宙の戦士」にインスパイアされた小説です。フォーマットは、そっくりなわけですが、二番煎じに思えないところに好感が持てます。
「老人と海」を彷彿させる、渋いタイトルが付いていますが、いたって軽いノリです。
そうか、日本で製作された、アニメ版「宇宙の戦士」に近いテイストがあります。
「宇宙の戦士」から、数多くの作品が生まれています。
「終わりなき戦い」、「エンダーのゲーム」、あの「ガンダム」だって「宇宙の戦士」がなければ、生まれていたか、どうかわかりません。
「宇宙の戦士」は、いやほんと懐の深い作品です。映画版の「スターシップ・トルーパー」は、今ひとつでしたが。
この時期に出版されたので、「911」の影が見えるかなと思ったのですが、意外に楽天的です。あとがきによると、「911」以前に大半の執筆が完了していたらしいです。
無条件にスペオペを楽しんでみたい人にお勧めです。 (2007-06-06)
SFというより、老後の生き方を考える話
邦題は明らかに「老人と海」を意識しているだろう。
タイトルを見るとなんだかコメディーかブラックユーモアかパロディー小説か…とも思うが、ともあれ、これは老人が宇宙に進出して異星の敵から人類のコロニーを守る話だ。
軍隊生活を描くSF小説は名作が多いが、これは75歳の老人だけを募集する部隊。
老人たちは「コロニー軍は独自の遺伝子工学で若返りさせてくれるらしい」という噂を聞いて応募するのだが、志願すれば二度と地球には戻らない。退役したらコロニーで第二(第三?)の人生を送る…という契約なので誰も真実を知らないという状況だ。
それでも「軍隊がよぼよぼの年寄りを戦闘要員として募集するからには、コロニー軍は完璧な若返り医療を実現しているに違いない」と老人は宇宙を目指す。
物語はもの「若返りの謎」と「異星人との戦闘」最後に「人生の意味を問う」三つのテーマで構成されている。
コロニー防衛軍は地球を守って入るが、文化・技術的には断絶していて人の出入りも一方通行になっている。技術を独占している状態だが、それは他の宇宙人から移入したり、戦争で奪った超テクノロジーが用いられている。
ハードSFファンとしては「異星人の超テクノロジー」というのは魔法と同じでファンタジーの管轄だと思うのでイマイチだ。
さらに「ナノマシンの乱用」も拙い。読者にも一部熱狂的ナノマシン信者は居るけれど、武器も医療技術もなんでもナノマシンで解決しているのは、なんら魔法と変わらない。
SFの定番「軌道エレベータ」も登場するが、やはり異星のテクノロジーで出来ていることになっている。
それ自体は問題ないのだが、地表から約3万6000kmの静止軌道に行くのに、小説の描写はごく当たり前のエレベータのようだ。所要時間6時間になっているが、つまり時速6,000km。音速の約5倍。空を飛ぶならともかく、エレベータとしてこれはちょっと速すぎる。
この作品がSFなのはテクノロジーではなく、二度目の人生を手に入れた老人がどう生きるか、という心の問題にある。読後感はさわやかな「人生の物語」 のそれだ。 (2007-05-15)













