商品の情報
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虚航船団 (新潮文庫)
筒井 康隆
→ マーケットプレイス: 380 円 より 定価: 820 円 アマゾン売上ランキング: 6209位 文庫 / 通常24時間以内に発送
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罪深い傑作!
S(シューリアリズム)F(ファンタジー)。
全3章からなるこの作品には純粋な人間は一切登場しない。
1章は文房具を擬人化したものが登場し、舞台は宇宙船。
登場人物はほぼ全員が気が狂っていると言う設定である。
2章は鼬(げっ歯類)を擬人化したものが登場。
とある星(地球を揶揄している)の高等生物である鼬連中の歴史
(中世〜現代の主にヨーロッパ史のパロディ)を追う。
3章は文房具を乗せた宇宙船が鼬のいる星に攻め込み両者の戦いが
パラレル(時間および空間の平行世界)的に、
それに加えて作家自身の身の回りの世界がスラプスティックに描かれている。
ちなみに3章のほとんどは改行無しで文字が満載されていてお得感が味わえる。
とにかくハチャメチャ。で凄く面白い。
文学と言うものにある一定のイメージを持ってる人は読まぬほうがいいであろう。
間違いなく最初の数ページで嫌になるだろうから。
文学とは何でもありなのだ、何やっても構わないのだ、
と言う人にとっては傑作であろう。
この作品が今から20年も前に書かれている衝撃。いや笑撃!
文学とはよりかっこよくスタイリッシュなものだと定義づけ、
たとえ文体をいくらハードボイルド風にしても中身が伴わなければ全然意味がないのである。
誰も読みませんそんな作品。
作家を目指している人間がこの作品を読んであまりのショックに塞ぎこんだとしても
それはその人間の所為でもなければ才能が無いわけではない、
筒井康隆に才能があり過ぎなだけなのだ。
ある意味罪深い傑作。 (2008-05-08)
僕はこれで「文学」を知った
文房具たちの繰り広げるどたばた騒ぎとどこまでも続く文章に頭の中が「?」でいっぱいになり、
第三章のラストでは砂漠の中でつぶやかれる不毛な「希望」を、どう受け止めれば良いのかわからなくなった。
それがトラウマとなって筒井作品を次々と読む羽目になり、わけもわからないまま今も文学作品の世界を彷徨うことになったわけです。
初心者に向いているかといえば必ずしも自信はありませんが、
少なくとも私にとって筒井康隆の最高傑作といえばこれです。 (2007-12-09)
圧倒的
しかし、あらゆる人に勧めて貸しても多くの人が未読で返してくる問題作。筒井小説未読者がいきなりこれは厳しいかもしれません。
ほとんど全員が気が狂っている文房具たちの紹介と残忍な鼬たちの歴史物語の後の第三章ではどこかブラッドベリの火星年代記に似た印象を受けます。
素直に世界観を受け入れられれば、何度でも読める、筒井氏の頂点を成す作品ではないでしょうか。
読後、ホッチキスが好きになりました。 (2007-05-04)
筒井好きは必読
素晴らしき虚構想像力
大きく分けて三章。
一章:戦闘艇内部のドタバタ
二章:惑星クォールの歴史
三章:戦闘
こんな感じ。
もう、とにかく一章の出だしで度肝を抜かれたというか、物語に引き込まれてしまった。最初の1行だけでノックアウト確定。ここで書くのは簡単なのだが、皆さんにもファーストインパクトを楽しんで貰いたいので敢えて伏せる。
最初の章はとにかく人物描写に凝っている。宇宙船の中の風景が思わず目に浮かんでくるほどリアリティがある。ドッタンバッタンしているうちに、二章へ突入。この章は正直ダルい。歴史・戦記好きにはたまらんのだろうけど、俺はちょっと……。作者の嫌がらせと思われる。そして三章。ここでついに今までの伏線が結実して一大スペクタクルとなる。
もちろん本来のストーリーだけでなく、筒井氏ならではの“大暴れ”も満喫できる。
個人的には一章全部と三章の前半のノリが好き。
(2005-04-19)











